Recipes by Kii's Open Field

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食べることが大好きです

2024/03/20

ヴィジタンディーヌ

フランスの伝統的な焼菓子。

フィナンシェとよく似ています。

 

どこが違うのかというと、

作る側からいうと、配合が異なります。

小麦粉が圧倒的に少ない。

それによって、バターやアーモンドの比率が高くなり、

食べる側からいうと、ちょっと重い食感で、よりリッチな味わいになります。


伝統的な焼菓子は、それぞれ固有の形状で焼かれることが多く、

その焼菓子専用の型が存在します。

工業的な視点で考えると、形や型はどうでも良いのではと思いますが、

微妙なテクスチャーの違いには影響があるのかも知れません。


専用の型と焼き上がったヴィジタンディーヌ


使用したヴィジタンディーヌ型は、フランス菓子・料理研究家の 大森由紀子さんの

サイトから購入しました。製造元は千代田金属工業。

ブリキメッキされた鋼板にシリコンコーティング加工された焼型です。

安定した焼き上がりの、とても使いやすい型です。


レシピは大森由紀子さんのではなく、河田勝彦さんの著書をもとに、

より低温でじっくりと焼き上げています。

バター、アーモンド、卵、砂糖と小麦粉、たったそれだけの限られた素材から

シンプルで豊かな世界がつくられます。


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2021/04/18

プーアール茶

普洱茶と書くべきでしょうか。

以前はそれほど好きではありませんでした。

 

上海にかつて住んだ2年足らずの間に、知らなかったお茶の世界を垣間見ました。

15年ほど前に購入したプーアール茶(煎茶)を、農閑期の冬に1塊ずつ楽しんでいます。

室温保存で長く味わうことができます。

歴史と文化を感じます。


この紙に包まれた400gの円盤状の塊をほぐしていただきます


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2021/03/23

ドフィノア再び

長い間、更新していませんでした。


焼菓子は農閑期ごとに研究中で、毎年少しずつレシピを加えています。

今回は、以前にもトライしたことのある「ドフィノア」を紹介します。

前回は、津田陽子さんのレシピを参考にしましたが、今度は最も尊敬する、川田勝彦さんの「フランス郷土菓子」を参考にしました。


中身(アパレイユ)にカラスと競って採ったくるみがたくさん入っていて、とてもボリュームのあるお菓子です。

食べると幸せになるような、ご馳走のお菓子を目指していきたいと思っています。



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2019/12/15

ガトーブルトン

塩味の効いたお菓子! と、思って作ってみました

ブルトン〜ブルターニュにまつわる焼菓子
カタカナでもアルファベットでも、たくさん検索に掛かります
塩で知られるゲランドもブルターニュ

サクッとした食感、材料ではバターの比率がとても大きいのも特徴の1つです
しっかり焼かれた生地の中には果物(セミドライにしたプルーン)が隠れています




焼きあがってオーブンから出す時、幸せな香りが広がります


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2018/01/28

インビジブル ケーキ

りんごをたくさん使った、元々はフランスの焼菓子
近年は日本で流行しているという記事も見掛ける

主役はなんといっても、この子たち

本日の主役 無袋の「むつ」


作り方はシンプル
材料は、以下の通り
牛乳100g、薄力粉70g、グラニュー糖50g、全卵2個、溶かしバター20g
りんご3個
砂糖には風味を付けるため、バニラの端切れを忍ばせて

計量しながら混ぜている
りんご以外の材料を均一に混ぜておき、
そこに、スライスしたりんごを混入(手動のスライサーを使いました)

材料を混ぜ終えたところ、ポテトサラダに似ている

これを型に入れて、170℃1時間で焼き上がり

オーブンから出したところ

このケーキの名前は、焼き上がりの姿と、断面の形状に由来しているのでしょうか...

適当な感じで型に入れても、断面はきれいにできあがる

ケーキは果物の香り豊かで、しっとりした食感、上品な甘み
ハーブが合いそうな...

キャラメルソースや、泡立てた生クリームを添えると、見た目もお洒落で味も引き立ちます




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2017/08/25

斜里「はる畑」の幼い卵

春雛の卵をありがとうございます

生命あふれる卵
調理をしていても、食べても
感じる力

サイズが小さいから商売にならないなんて、
もったいない

小さい卵の良さを知ってはいましたが、
食べて実感したのは初めてです

今夜はあまり火を通さないで、塩味もなしでスクランブルエッグ
味も良いですが、食感が特に独特です

次に半熟卵
白身の弾力性
黄身も粘っこく、ステンレスにすがりついてくるような

たくさんいただいた卵は、お世話になっている近所の農家さんにも
味わっていただきましたよ

田村さん、ありがとう!




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2016/12/11

「14番目の月」を目指して

「14番目の月」は荒井由実の作品です。
「・・・次の夜から欠ける満月より、14番目の月が好き・・・」

果物をお届けすることを生業とする私たちが、なぜ「14番目の月」を目指すのか?
それは、お届けした方に、一番よい状態で召し上がっていただきたいからです。

ひょっとしたら・・・いや、本当は、素直に「満月」が良いのかも知れません。
満月に例えられるのは、完熟でとろけそうな、木から落ちる寸前の果物です。
瞬間の美、
再現も難しいような。

果物は熟すとともに、リスクが増していきます。
熟すとともに甘さが増し、果肉は柔らかくなっていきます。
香りも豊かになってきます。
そこを狙って、虫や鳥が食べにやってきます。
雨や湿気に助けられたカビが成長し、軟化した果皮から忍び込もうとします。
食べたいけれども危ない・・これらは完熟を目指すゆえのリスクです。

これらのリスクに対して、一般の業界・流通は、解決の手段を持っています。
 ・安全サイドの収穫時期(いわゆる早採り)
 ・農薬および防腐剤(収穫期も農薬散布するなど)
この2つの対策のおかげで、安定的に収穫・出荷・販売することが可能となります。

私たちはそれらに頼ることは嫌です。
それで「満月」で収穫するのではないのだけれど、
お届けしたお客様のもとで、「満月」に近い状態を味わっていただくために、
「14番目の月」の日に収穫することを目指しています。

それでも、リスクとロス(出荷できなくなること)はあります。
リスクには、日々の観察と手を掛けることで対処、
ロスはより良いものを出すための肥やし、と思い覚悟します。

9月初旬に実る、桃のように大きなプルーン「パープルアイ」
元々果皮が柔らかくて熟期の難しい、ハイリスクの代表格です


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2016/08/30

西洋梨ケーキ、ダブルベリーケーキ、セロリと揚げの味噌汁

風変わりな軌跡をたどっている台風が近づいています
今夜は短い時間ながら大荒れの予想

大雨も怖いけれども、最も恐れるのは風の力です
この地域では南西風が対策のメインかと思っていましたが、
今回は東からの強風
まだ幼いワインぶどうの垣根に、応急的に支柱を差掛けました
プルーン、西洋梨、りんごなど、相当大きくなってはいるものの、
収穫期はまだなので、採るわけにはいきません。
今日は早生のぶどうの味を確認し、わずかに収穫、
ベリー類も採れるものは採り込んで、
あとは無事を願うよりありません

こんな日は落ち着いてお菓子作りをすることもできませんが、
最近見つけた美味しい収穫物をいくつか...

まずは、以前にトライした、西洋梨のペーストを練り込んだ生地を使ったケーキ
長期保存で熟成が進み、上部のチョコレート味とうまく馴染みました

中央の生地に西洋梨のペーストが練りこまれています


次は、最近試作した、ダブルベリーケーキ
ブルーベリーとブラックベリーを贅沢に使ってみました
バターケーキ生地が落ち着くと、しっとりします

朝ごはんにいただきましたので、サラダ、コーヒーと一緒です


最後はスイーツではありません
和風の汁(味噌汁など)とセロリがよく合うことを見つけました
かつおでダシをとっています
味噌は入れても入れなくてもOK
揚げとの相性も良いです
近所から配達してくれる、昔ながらの製造法を守るお豆腐屋さんが、
最近、揚げさんをよくオマケしてくれるので、
たっぷり入れてみました



セロリと揚げの味噌汁を発見!と思ったら、

既にク◯ク・パ◯ドに掲載されていました



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2016/08/14

ASTORIA / サンドイッチ

知る限りで1番のカツサンドがある
場所は大阪、千里中央駅
土曜の11時過ぎには、既に行列が始まっている
なぜか隣は、某有名チェーンのパン店
どちらが勇気ある出店だったのか、はさて置いて、

少しだけ待って運ばれてきた、カツサンド


少し甘いソースの掛かった暖かい豚カツ
よく油と馴染んだサラダ
薄いけれど、しっかりトーストされたパンでしっかり挟み込まれている
とてもジューシーなのだが、汁が染み出すことはなく、
パンがしんなりしてしまうこともない
山盛りなのに見事なバランスで、きっちり崩れない大きさに刻まれ、
身を寄せ合うようにして皿に乗ってやってくる
ひと口ではちょっと食べられないけれど、手が汚れるのがなぜか気にならない
食べてしまうのが惜しい

サービスは過剰ではなく、けれども配慮に漏れはなし
手際の良さを見ていると、待つことが嫌ではなくなる
狭いカウンターの中に4人、客席側に1人、計5人のおじさんたちが、
店内をずっと動き回っている
時々、注文の伝達や材料の準備などで声を掛けあっている
絶妙なタイミングで、手拭きとコーヒー皿、少ししてから水、
サンドイッチのほんの少し前にたっぷりのホットコーヒーが運ばれてきた

最高のものをいつも安定して提供し、
決して偉ぶらず、卑屈にもならず

2年ぶりに訪れたけれど、多分ほぼ同じメンバー
お代を払って店を出ると「いってらっしゃい」と声が飛んだ
確か2年前も同じ
この店のために、また遠回りをしても良いと思ってしまう


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2016/04/23

春の幸 ワラビ、タケノコ、フキノトウ

丹精込めて下処理された春の味
ワラビはアクを抜いてお浸しに

タケノコは本州からのいただきもの
立派に育った1本、皮を剥いてもそのまま鍋に入らないほど大きい
柔らかい先っぽは刺し身のようにして




フキノトウは毎年初めて採れたものだけを天ぷらに
そのあとはフキ味噌を作り置き
西京味噌で味付けしたあと、お揚げさんに乗せたり、
ピザの具にしたり
半分に割いた揚げに乗せ、フキ味噌トースト


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